子宮筋腫は40歳を過ぎると女性の4人に1人が患う、婦人科の最もポピュラーな病気と言えるでしょう。
子宮筋腫は子宮に出来る良性の腫瘍ですから、生活に支障が出ないようなら、放置すると言う選択肢もあります。
筋腫が大きくならなければ、腰痛や頻尿などの症状も見られなくなりますから、この状態を更年期まで持ち込めれば、次第に筋腫は小さくなっていくとのことですから、筋腫の存在すら忘れることになるでしょう。
このような子宮筋腫なのですが、時として似た疾患と判別がつかないことが起きるようです。
その子宮筋腫と似た疾患とは、子宮腺筋症と言います。
子宮筋腫は直接命に関わる病気ではありませんが、子宮腺筋症が子宮筋腫と似ていることから見逃されてしまい、命に危険が及ぶことは無いのか?困った症状が出てこないのか?女性にとっては非常に気に掛かる病気と言えるでしょう。
子宮腺筋症
子宮腺筋症の原因は不明とのことです。しかし、流産や中絶時に行われる子宮内除去手術の経験のある方、子宮筋腫核出術、帝王切開などを受けられたことがある方も子宮腺筋症になるリスクが高くなる傾向にあるようです。
先ほど、子宮腺筋症は子宮筋腫と似ていると記述しましたが、どのようなところが似ているのでしょう。そして、異なっているところはどういう点なのでしょう。
子宮腺筋症と子宮筋腫と似ている点
子宮腺筋症の症状には腰痛や生理痛、月経過多、不正出血などがあり、ほとんど子宮筋腫の症状と一緒ですから、両病気の識別が困難と言えるようです。
さらに女性ホルモン・エストロゲン関与している点、閉経後は病変が縮小していくと言う点も、子宮筋腫と酷似していると言えるでしょう。
ですから、確かな識別にはMRI検査などが必要になってきます。
子宮腺筋症と子宮筋腫と異なる点
子宮筋腫は子宮に境界線のはっきりしている腫瘍が出来るのに対し、子宮腺筋症は境界線があやふや状態になっている、はっきりしていない病変ということになります。
また、子宮筋腫よりも貧血症状が強く出たりしますし、過多月経が重症になる点も大きな違いと言えるようです。
子宮腺筋症の治療
● 薬物療法
・ 発症初期の場合はエストロゲン分泌を抑えるホルモン療法がおこなわれます。
● 手術療法
・ 病変が子宮全体に広がった場合は、子宮全てを切除する子宮全摘術が行われることが多くなるようです。
まとめ
子宮腺筋症と子宮筋腫は症状、治療法なども酷似しております。そして、どちらの病気も閉経後に萎縮したり、消失することが多くなるようですから、如何に閉経まで病気と付き合うかが重要になるでしょう。
もし、生活に支障が出るようでしたら、手術療法を選択することになるでしょう。
PR