子宮筋腫は成人女性の4人に1人が持っていると言われておりますが、筋腫の核は生まれながらに筋層に保持していると考えられます。
女性ホルモンのエストロゲンが分泌されるに従って筋腫は大きくなっていくようですが、大きくならずに核を保持したまま更年期に入られる人もいらっしゃるようです。
また、筋腫が成長を続けたとしても、更年期に入った頃になれば成長が止まり、小さくなると考えるのが一般的です。
しかし、更年期に入っても大きな筋腫が小さくならない!と嘆く人も見られますが、もう暫らく時間の経過を待ちましょう。
子宮筋腫の原因はエストロゲンの影響によるものと言われておりますが、エストロゲンだけが原因とは考えられません。
様々な要因が集まった結果として、筋腫は成長すると考えられます。
例えば、筋腫が火なら、燃え上がっている火は枯れ草なのかも知れませんし、油が燃えているかも知れません。あるいは、木材が燃えているかも知れません。
枯れ草や木材が燃えている場合は水を掛けることで火を消すことができます。
しかし、油が燃えている場合では水を掛けても消火には至りません。
ですから、燃えているものに適合した消火剤などを使わないと、なかなか火を消すのに骨が折れることになりますが、燃えるものが無ければ次第に火力は衰え、火は消えてしまいます。これは筋腫を持っている人の更年期にも当てはまると考えます。
筋腫が小さくなる更年期まで待てる状況ではない?!
つまり、火力が強くて火を消せなかったり、火傷などの危険があって生活に支障が出ると言った場合は、何らかの手を打つ!処置を取る!ことになるでしょう。
この場合、早期に対処するには、先ず手術療法が思いつきます。
しかし、自分の体に傷を付けたくない、手術の失敗が怖い、などを理由に手術を避ける方が沢山おられますのは、致し方ないのです。
子宮筋腫を手術で対処する?
子宮筋腫を処置するにも様々な方法がありますが、手術療法に触れておきます。
手術には、開腹手術、腹腔鏡下(ふくくうきょうか)手術、子宮鏡下(しきゅうきょうか)手術などがありますが、筋腫だけを切除する手術と子宮全てを切除する手術もあります。
将来、妊娠を望む場合は筋腫だけを切除する手術が取られます。
開腹手術はお腹を15センチほど横切開、あるいは縦切開にして筋腫を切除しますから、傷跡が大きく、回復に時間が掛かります。
腹腔鏡下手術はお腹に小さな穴を4個ほど開け、内視鏡や鉗子を挿入して筋腫を切除することになります。
また、膣から子宮鏡を挿入して筋腫を切除する膣式手術もあります。
膣式以外はお腹に傷を付けての手術になりますから、女性にとっては辛い手術の言えますので、子宮筋腫の手術はできるなら避けたいと思うのは当然と言えるでしょう。
このように子宮筋腫を手術で対処するのは精神的に耐えられないと言う方は、ホルモン療法などで対処してください。
子宮筋腫の手術以外の治療
< ホルモン療法 >
薬剤を使用し、生体内のホルモン作用を増減させることにより、子宮筋腫で起こる様々な症状を緩和させます。
● 低用量ピル
過多月経や月経困難症が起きている場合は低用量ピルが使われます。
ピルが排卵を抑制することで子宮内膜は薄くなり、月経量が減少して痛みも軽減していきます。
● GnRHアゴニスト
このホルモン療法は卵巣機能を一時的に止める治療になり、閉経と似た状況を作るため偽閉経療法とも言われております。
月経困難症や貧血の改善に効果が高い治療法になります。
< 子宮動脈塞栓術 >
子宮動脈塞栓術は子宮へ流れる血液を減らことで筋腫を小さくする治療になりますが、子宮への血液減少により、不妊や流産の危険が増加します。
< FUS(集束超音波治療)>
この FUSは超音波を収束し、子宮筋腫を変性させて小さくする治療になりますが、子宮の機能低下の恐れがあります。
まとめ
子宮筋腫が見つかった場合、治療法は様々取られます。
しかし、手術療法で体に傷を付けたくないと考えている方は、上記の手術以外の治療を行いながら、更年期を待つのが良いのではないでしょうか?
更年期になっても筋腫が小さくならないと言う方もおりますが、次第に小さくなってきますから、焦らないようにしてください。
なお、食事療法による子宮筋腫改善方法もあります。
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