子宮筋腫がある人でも症状の現れない人が沢山おります。
生理時の不快な症状が生理の度に長年続いて来てた人は、特に自分自身に筋腫があったとしても見逃すことが多いでしょう。
子宮筋腫の症状が、生理の症状と勘違いしてしまい、「いつもの症状」と自分に言い聞かせて放置状態になっていることも多くあります。
余りにも症状が酷くなり、仕事や生活を続けるのが大変な状態になって受診し、初めて子宮筋腫を持っていたと判明することも少なくはないのです。
また、人によっては子宮筋腫があったにも関わらず、症状が出ないで更年期を迎えることもありますから、筋腫で苦しむ人にとっては、本当に羨ましい限りです。
子宮筋腫は自覚症状がないこともあり、検診などで見つかる場合が多いです。また症状が酷くて駆け込んだ婦人科の病院で見つかる場合も良くあります。
子宮筋腫が見つかった!
子宮筋腫という病気は子宮肉腫とは違い、命に関わることはありませんから見つかった場合は、早急に手術をするようなことはないでしょう。
しかし、筋腫があまりに大きくなり過ぎていたり、筋腫の数が多くなり過ぎていた場合、生活に支障が出ている時には早期の処置がとられると考えた方が良いでしょう。
もちろん、医師との相談の上でのことです。
筋腫の大きさが極端に肥大しておらず、数も一般的なものでしたら経過観察になるでしょう。
問題は子宮筋腫が肥大化した時です。
仕事や生活をする上で、差し障りが出ている時です。
子宮を切除すれば再発しない?
子宮筋腫の対処法として手術がありますので、子宮全部を摘出する「子宮全摘術」をすれば筋腫が再発することはなくなります。
しかし、女性として子宮がなくなってしまうと、もはや女性とは言えなくなると考える人、また、お子さんをもう一人欲しいと思っている人、妊娠の可能性が残しておきたいと考える人もおり、子宮を残して筋腫のみを摘出する人もおります。
そういう場合では後々再び筋腫が出来てしまうことも十分考えられますから、熟慮して筋腫の処置を考えなければ行けません。
お子さんを望む人の子宮筋腫の処置
お子さんを望む場合は、いくつかの方法があります。しかし、筋腫の再発があるということも忘れてはいけません。
子宮筋腫核出術
先ほどお伝えしましたが、子宮を残して筋腫だけを切除する方法ですから妊娠が望める処置法です。
子宮筋腫核出術には、開腹手術、腹腔鏡手術、子宮鏡手術の種類があります。
< 開腹手術 >
筋腫が大きかった時や筋腫の数が8個を超えるような時に行われるのが開腹手術です。お腹を切って直接目で確かめながら手術をするので、一番トラブルの少ない手術と言えます。
< 腹腔鏡手術 >
お腹に小さい穴を数個開け、穴から腹腔鏡や鉗子などを入れてモニターを見ながら行う手術です。筋腫が大きくなっている場合には、開腹手術に変わることが多いです。
< 子宮鏡下手術 >
子宮の入り口(膣)から子宮鏡を入れ、子宮鏡の先端の電気メスをモニターを見ながら操作して行う手術です。
以上のような外科的手術で子宮筋腫の治療は行われますが、「切らない治療」も行なわれつつあります。
切らない子宮筋腫治療
切らないで子宮筋腫を治療する方法は2種類あります。
FUS(集束超音波治療)
FUSは、超音波で子宮筋腫を焼いて治療します。
回復が早いというメリットがある反面、治療費が高かったり、効果が弱いなどのデメリットもあります。
UAE(動脈塞栓術)
UAEは、筋腫に流れて行く血液を止めて壊死させる治療法です。
回復の早さはFUSと同様ですが、再発の可能性の低さがUAE治療の大きなメリットと言えそうですが、感染症が起きたり、卵巣機能が低下すると言うデメリットもあります。
まとめ
何れの子宮筋腫の治療にもメリット、デメリットがあり、筋腫が再発する可能性がないのは、子宮全部を切除する子宮全摘術だけになるようです。
他の治療法では再び筋腫が出来てしまうことがあります。また妊娠を望む場合も十分医師と相談の上、治療法を選択してください。